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冷蔵庫を隠して部屋をおしゃれに見せよう!隠す方法と注意点や事例も

冷蔵庫を隠して部屋をおしゃれに見せよう!隠す方法と注意点や事例も

生活感が出やすい冷蔵庫を隠すと、インテリアとのバランスがとれるため部屋の雰囲気を崩さずに済みます。冷蔵庫を隠すには、パントリーに設置するほか引き戸や死角を利用する方法があり、上手に隠せばキッチン周りをおしゃれに見せられるでしょう。

当記事では、冷蔵庫を隠すメリットやおすすめの事例、隠すときの注意点を解説します。冷蔵庫を隠す事例を知りたい人や、冷蔵庫の生活感が気になっている人はぜひ参考にしてください。

1.冷蔵庫を隠すと生活感をなくせる

家具や家電製品は、色やデザインによって部屋の雰囲気を大きく左右します。特に生活感が出やすいのがキッチン家電であり、中でも冷蔵庫は空間に占める割合の大きさから非常に目立つ存在です。

近年は洗練されたおしゃれなデザインも多いものの、冷蔵庫を購入する際は見た目よりも性能やサイズを重視する人が多いでしょう。しかし機能的なメリットを優先して冷蔵庫を選ぶと、今度は部屋の雰囲気や他の調度品とのバランスが崩れるケースが珍しくありません。

冷蔵庫をうまく隠すことで、にじみでる生活感をなくしてキッチン周りをおしゃれに見せられます。

2.冷蔵庫を隠すには?おすすめの事例4選

冷蔵庫が視界に入らなければキッチン周りをおしゃれに見せられますが、使い勝手との両立性が問題です。普段使いの利便性を保ちつつ冷蔵庫を隠す方法には、下記の4つが挙げられます。

  • 引き戸を設置する
  • 死角を利用する
  • パントリーに置く
  • インテリアに溶け込む冷蔵庫を選ぶ

ここでは、冷蔵庫を隠すおすすめの事例を詳しく紹介します。

2-1.引き戸を設置する

冷蔵庫を隠す1つ目の方法は、「設置スペースの前に引き戸を作って隠す」です。冷蔵庫の前に引き戸を付けておき、隠したいときは扉を閉めれば、まったく存在感を感じさせません。引き戸は大きく分けて下記3つの種類があります。

【引き戸の種類】

片引き戸 1~3枚の板を壁に沿わせてスライドさせる引き戸
引違い戸 ふすまのように2枚の戸を左右どちらにもスライドできる引き戸
引き込み戸 片引き戸の扉を壁の中に収納する引き戸

引き戸は「来客に冷蔵庫を見られたくない」と考える人に向いた方法で、リフォームによって後から設置できます。戸を引き込むために必要なスペースや、冷蔵庫の大きさを鑑みて引き戸の種類を選ぶとよいでしょう。

2-2.死角を利用する

冷蔵庫を隠す2つ目の方法は「死角となるスペースを作って隠す」です。冷蔵庫を設置するスペースの周りに柱やパーティションがくるように設計すれば、リビングや廊下から冷蔵庫が見えにくくなります。家の間取りによっては、壁を目隠しにすることも可能です。

死角を利用する方法であれば、冷蔵庫を隠すために戸を閉める手間がかかりません。一度決めた壁や柱の位置は大がかりなリノベーションを行わないと変更できないため、将来的な冷蔵庫の買い替えも考慮して設計する必要があります。

2-3.パントリーに置く

冷蔵庫を隠す3つ目の方法は、「パントリーに冷蔵庫の設置スペースを作る」です。パントリーとは、キッチン専用のクローゼットのことです。広さは0.5~2畳程度が主流で、ストック食材や調理器具、食器など、キッチンで使用するものをまとめて収納できます。パントリーの収納力によっては、キッチンから完全にものをなくすことも可能です。

小部屋タイプのパントリーに冷蔵庫を置けば、リビングからはほとんど見えません。扉を付けなければ出入りも容易で、買い物帰りに常温保存の食材と冷蔵する食材の仕分けが1か所で済みます。

2-4.インテリアに溶け込む冷蔵庫を選ぶ

冷蔵庫を隠す4つ目の方法は、「インテリアに溶け込むデザインの冷蔵庫を選ぶ」です。冷蔵庫が丸見えの状態でも、色や形が部屋の雰囲気に合っていればほとんど存在感はありません。

重要なのが、冷蔵庫単体のおしゃれさに惑わされないことです。近年は冷蔵庫自体のデザインもスタイリッシュで凝ったものが増えていますが、部屋の方向性と異なれば悪目立ちします。

冷蔵庫を部屋に溶け込ませるのであれば、インテリア配色の黄金比率を守るのがポイントです。

【配色の基本ルール】

ベースカラー(部屋の大部分を占める基調色) 70%
アソートカラー(家具やドア・建具の色) 25%
アクセントカラー(部屋にアクセントを添える強調色) 5%

どの色にするか迷った場合は、アクセントカラーを選ばず、壁紙や床の色に近いベースカラーを選ぶのが無難と言えます。デザインがシンプルであれば、より馴染みやすいでしょう。DIYが得意な人は、自分で冷蔵庫をリメイクする方法もおすすめです。

関連記事:一戸建てで人気の間取り14選|間取りを考える際の注意点も解説!

3.冷蔵庫を隠すときの注意点

冷蔵庫を隠すときは見た目の問題だけでなく、安全性や利便性も考慮して計画を練る必要があります。例えば、適切な放熱スペース、家事の効率や生活動線を考慮した設置場所、将来的な買い替えも意識した場所の確保です。

ここでは、冷蔵庫を隠すときの注意点を紹介します。

3-1.放熱スペースを確保する

冷蔵庫の正常な稼働には、適切な放熱スペースが必要です。冷蔵庫は、庫内で集められた熱を庫外に放出して庫内を冷やし続けられる仕組みです。

冷蔵庫の周囲に適切なスペースがないと放熱の効率が悪くなり、庫内を冷却する力が弱くなる上、余計な電力を消費します。放熱板の位置によっては湿度・温度の上昇によるカビ・害虫の発生や、壁の変色などを招きかねません。冷蔵庫の放熱スペースは機種によって異なるため、商品情報を確認して十分な隙間を確保しましょう。

3-2.家事の効率を考慮する

冷蔵庫を隠すと見た目はすっきりしますが、自分や家族の暮らし方と合っていなければ使いづらく感じることもあります。

例えば引き戸を設置する場合、引き戸を閉めれば冷蔵庫を完全に隠せる半面、使用時には扉を開ける作業が発生します。そのため、せっかくの引き戸も来客時にしか閉めず、普段は開けっ放しで使うケースが珍しくありません。

冷蔵庫は使用頻度の高い家電です。家事の効率を考えるなら、開閉する作業が発生しない死角を利用して隠すか、パントリーに置いて隠すほうが利便性は高くなるでしょう。冷蔵庫の配置は、家事動線を考えた上で決めることが快適かつ便利に使うコツです。

関連記事:回遊動線を意識した間取りの作り方|注意点も合わせて解説

3-3.冷蔵庫の側面に幅をもたせる

冷蔵庫を設置するときは、冷蔵庫の扉を開閉するために必要な幅を確保します。冷蔵庫の放熱スペース間近に壁や棚があると、扉の開閉がスムーズにできず食材を出しにくくなるため、扉を全開にしてもぶつからない広さにしましょう。

冷蔵庫の扉は主に「片開き」「両開き」「観音開き」の3種類があり、それぞれ必要とするスペースが異なります。買い替えのときに使いたい冷蔵庫を選べるよう、十分な余裕をもたせておくことが大切です。

4.冷蔵庫を隠すとインテリアの自由度も上がる

冷蔵庫は家電の中でも特に大きく、視界を占める面積も広いため、設置するだけで存在感のある家電です。また、日常生活と密接に関連しているので、生活感が出やすい家電でもあります。

色やデザインによってはキッチン周辺のコーディネートやレイアウトに馴染まず、ポツンと浮くことも少なくありません。冷蔵庫を基準に部屋をデザインすることもできますが、それでは趣味に合わないと感じる人も多いでしょう。

キッチンのコーディネートでネックとなりやすい冷蔵庫さえ見えなければ、部屋全体の調和をとりやすくなります。冷蔵庫の隠し方次第では、どのようなインテリアとも合わせることが可能です。インテリアを自由に幅広く楽しみたいのであれば、さまざまなアイデアを取り入れて上手に冷蔵庫を隠しましょう。

まとめ

冷蔵庫は空間に占める割合が大きいため、生活感が出やすい家電です。生活感をなくすには、冷蔵庫をパントリーや死角に置いて隠すほか、引き戸を利用する方法があります。インテリアに溶け込む冷蔵庫を選ぶのも1つの方法で、インテリア配色の黄金比率を守るのがポイントです。

冷蔵庫を隠すときは適切な放熱スペースを確保し、側面に幅をもたせるのが大切です。冷蔵庫は使用頻度の高い家電であるため、効率を重視するのであればスムーズな家事動線を意識しましょう。