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家を建ててはいけない年齢・時期|縁起の良い年も紹介

家を建ててはいけない年齢・時期|縁起の良い年も紹介

家を建てることに不向きな年齢・時期としてよく挙げられるのが、「厄年」とされる年齢や、四柱推命などの占いにおいて運気が悪い時期とされる「天中殺」「沖」などです。基本的にはいずれも迷信の一種であり、深く考えすぎる必要はありませんが、人によっては縁起の悪い年齢・時期に大きな行動を起こしたくないと考える方もいるでしょう。

当記事では、家を建てることに適していない年齢・時期や、反対に家を建てることに適した年齢・時期などを紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.家を建ててはいけない年齢・時期は存在する?

多くの人にとってマイホーム購入は、人生における一大イベントです。縁起を担ぎたい人は、家を建てるには望ましくない年齢や時期を避けたいと考えるかもしれません。一般的に家を建てるのに不向きとされているのが、厄年や天中殺などです。

現代では、厄年や天中殺などは迷信の一種で、気にする必要はないと言われています。また、四柱推命や風水など、占いにも数多くの種類があります。占い方によって吉凶の時期が異なるため、すべての占いで共通した家を建てるのに良い年や時期はありません。実際に運気や日柄を気にせずに家を建てて、満足している人も多くいます。

ただし、今でも縁起を重視する人は珍しくありません。親戚や周囲の人から助言される場合もあるでしょう。縁起を重視しない人も一般的な知識として、縁起が悪く家を建てるのに適さないとされる年齢や時期の基礎知識、調べ方などを知っておくとよいでしょう。

1-1.厄年

体調の変化や災難に遭いやすいと言われる「厄年(やくどし)」は、家を建てることを避ける人が多い傾向にあります。厄年は男女で異なり、男性は25歳、42歳、61歳です。女性は19歳、33歳、37歳が厄年です。また、男性の42歳と女性の33歳は「大厄」と呼ばれ、特に注意が必要だと言われています。

厄年の前年を「前厄」、翌年を「後厄」と呼び、本厄とあわせた3年間は、大きなライフイベントを避ける人も少なくありません。厄年とされる年齢は、日本で一般的に用いられる満年齢ではなく数え年です。「厄年 早見表」と検索すると、西暦何年生まれの人が厄年にあたるかを無料で確認できます。

1-2.天中殺(空亡)

算命学における「天中殺(てんちゅうさつ)」、四柱推命における「空亡(くうぼう)」は、天が味方しない時期とされています。天中殺(空亡)は、干支に対応して12年周期で巡ってきます。天中殺(空亡)は災いが起きる時期ではなく、何をしても無になる時期です。天中殺(空亡)にあたる2年間を「春を待つ冬」と表現する人もいます。

天中殺(空亡)は新しいことをしない充電期間と捉えると、家を建てるのに適さないとも考えられるでしょう。「天中殺 自動計算」「天中殺 早見表」などで検索すると、自分の天中殺がいつやってくるかを調べられます。

1-3.沖

トラブルが起きやすい「沖(ちゅう)」も、家を建ててはいけない年齢と言われています。十二支で相性の悪い組み合わせを示す沖は、「七沖(しちちゅう)」とも呼ばれます。中国に倣って「冲」と表記される場合もありますが、意味は同じです。

「子⇔午」「丑⇔未」「寅⇔申」「卯⇔酉」「辰⇔戌」という、十二支の中で7番目にあたる干支との組み合わせが沖です。相対するエネルギーによって揺り動かされ、行動を起こしたくなる時期とも言われていますが、凶作用が懸念されるため、大事な判断は避けるか慎重に進めましょう。

「四柱推命 命式」と検索すると、生年月日や生まれた時間を入力して沖の時期を調べられるサイトが見つかります。

1-4.大殺界

六星占術における「大殺界(だいさっかい)」は、四柱推命や算命学の天中殺(空亡)に似た考え方です。六星占術では、生命を司るエネルギーを12種類の運気に分類します。大殺界の期間は、運気の「陰影」「停止」「減退」にあたる時期です。

大殺界は、天中殺より1年長い計3年間続きます。「何をしてもうまくいかない、人生における冬」と捉えるとよいでしょう。運命周期は、どのような人にも平等に訪れると考えられており、「達成」にあたる時期は大殺界とは反対に「何をしてもうまくいく」と考えられています。

「六星占術 計算」「六星占術 自動計算」などで検索すると、自分の運命周期を調べられます。

1-5.三煞

家を建ててはいけない年齢とは異なりますが、「三煞(さんさつ)」というその年の凶方位を示す風水の考え方も知っておくことがおすすめです。三煞は、「三殺」とも表記され、「劫煞(ごうさつ)」「災煞(さいさつ)」「歳煞(さいさつ)」の3つの「煞氣(さっき)」が及ぶ方位を指します。煞氣は、健康や家族関係を損なうなどの悪影響を及ぼすと考えられています。

建物の背中側にあたる方位である「坐(ざ)」と三煞が一致する年に、土を掘り返したり、リフォームをしたりするのは禁忌です。坐は一般的に玄関の反対側を指します。天中殺や大殺界とは異なり、三煞は毎年方位が変わるため、避けるのは難しくないでしょう。

1-6.六曜・十二直

着工や上棟日を日柄の良い日にしたいと考える人もいます。日柄の中でなじみが深いのが、カレンダーにも表記されている「六曜(ろくよう)」です。着工や上棟が最も集中しやすいのが、「大安(たいあん)」です。一方で「赤口(しゃっこう)」や「仏滅(ぶつめつ)」は、建築業界でも避ける人が多い日と言われています。

六曜に加えて日柄を判断するのに用いられるのが、「十二直(じゅうにちょく)」です。北斗七星の動きを十二支や方位と組み合わせた十二直は、六曜より古くから吉凶判断に用いられていました。中でも「建・満・平・定・成・開」は建築吉日と呼ばれています。

建築吉日の中でも、「建・満・定」は動土(工事などで土を動かすこと)が凶とされ、「平」は穴掘りが凶とされています。イベントに適した日取りか気になる人は、ハウスメーカーに確認することがおすすめです。

1-7.忌中・喪中

縁起とは関係ありませんが、一般的には「忌中(きちゅう)」や「喪中(もちゅう)」の期間には、家の購入を避けます。忌中とは四十九日までの期間を指し、忌明け後の喪中期間は、故人との続柄によって異なります。

特に忌中は、避けるべき事柄が多い上に心の余裕もないため、判断を誤る可能性もあります。忌明けして心に余裕が生まれてから、計画を進めるのがおすすめです。

喪中に家を建てることの是非は、宗教観や地域の風習などさまざまな要因・状況によって判断が分かれます。家族や周囲の人に相談しながら慎重に進めましょう。

2.家を建てることに適した年齢・時期とは?

四柱推命などの占いでは、不吉な年がある一方で運勢が良くなる年もあります。四柱推命では、10年ごとに運勢が大きく切り替わると考えられており、10年単位の運勢を「大運(だいうん)」と呼びます。大運は10種類に分かれており、四柱推命の考え方に基づいた、家を建てるのに適しているとされる年齢や時期は下記の通りです。

(1)正財

大運の「正財(せいざい)」とは、家庭や固定的な財を指します。正財の大運が巡ってくると、堅実な生活を送れるようになります。家を建てたり、財産を築いたりするのに向いている時期です。

(2)偏財

大運の「偏財(へんざい)」は、人生で最も楽しく過ごしやすい時期と言われています。偏財には「流通する財」という意味もあり、大きな財産を得るチャンスがある時期です。マイホームという大きな買い物をするのに適しているでしょう。

「四柱推命 自動計算」で検索すると、自分の大運の巡りを確認できます。

3.家を建ててはいけない年齢の対象・タイミング

縁起を気にするのであれば、家族全員の運気が良い時期に家を建てるのが理想です。しかし、実際には全員の運気が良いタイミングを見つけるのは困難です。

一般的には、世帯主である名義人の運気を対象に、家を建てる・建てない時期を選んだほうが良いと考えられています。ペアローンを組む場合は、夫婦双方の縁起の良い時期・悪い時期を考えて選びましょう。家族の中で特に運気が良い・悪い人がいる場合は、その人を中心に計画を進めることも1つの方法です。

新築戸建てを建てる場合、契約から入居まで数年かかる場合もあります。縁起を担ぐのであれば、以下のイベントが行われるタイミングの運気を気にかけ、不吉とされる時期は避けるとよいでしょう。

  • 契約締結日
  • 地鎮祭
  • 上棟式
  • 引き渡し
  • 入居

マイホームの建築において重要な日を運気が良い日に設定すると、さらに安心感のある家づくりを進められるかもしれません。

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まとめ

縁起の悪い年齢・時期に家を建てたくないという方は、「厄年」「天中殺(空亡)」「沖」「大殺界」「三煞」「六曜・十二直」「忌中・喪中」を避けるとよいでしょう。

一方で、四柱推命における「正財」や「偏財」と呼ばれる時期は、家を建てることに適した時期とされています。また、六星占術における「達成」と呼ばれる時期や、六曜における「大安」なども、縁起が良いと言われています。

家を建てる際は、世帯主である名義人の運気が良い時期を選ぶことをおすすめします。また、家を建てる上で重要な日とされる「契約の締結日」や「入居日」などを、縁起の良い時期に合わせるのもよいでしょう。