工務店比較

工務店と建設会社の違いとは?それぞれの概要を詳しく解説!

工務店と建設会社の違いとは?それぞれの概要を詳しく解説!

建物の建築に関わる業者には、「工務店」と「建設会社」の2つが存在します。注文住宅の建築を検討する方の中には、「両者の違いを知って自分に合うほうを選びたい」という方もいるのではないでしょうか。

当記事では、工務店と建設会社の違いやそれぞれの特徴を紹介します。メイン業務や施工例にも大きな違いがあるので、ぜひ参考にしてください。

1.工務店と建設会社の違い

建築物を建てる際、施工会社の選択肢として工務店と建設会社の2つがあります。工務店と建設会社には、法律などで定義された明確な違いがありません。そのため、会社が自由に名乗ってよいとされています。

ただし、一般的には会社や施工の規模感によって使い分けられるケースがあります。工務店は一戸建ての建築がメイン業務である一方、建設会社は建築だけでなく、土木・電気工事などにも携わることが特徴です。

建設会社のほうが会社の規模が大きく、高層ビルの建築やダム建設など幅広い業務を請け負っていると言えるでしょう。

2.工務店とは?

工務店とは、主に注文住宅の建築を請け負う業者を指します。地元の建築資材を使用して、地域の特性にあった家づくりをする地域密着型であることが特徴です。

注文住宅の建築には、建築以外にも鉄筋工事や電気工事などさまざまな工事が必要です。そのため、工務店ではいくつかの工事会社を束ねて、住宅工事全体を取りまとめることも業務の1つとなっています。

工務店は大きく分けると3つのタイプがあります。タイプの名称とそれぞれの違いは以下の通りです。

棟梁タイプ
棟梁タイプは大工頭の「棟梁」がリーダーとなって、設計から建築までを一貫して行います。融通を利いてもらいやすく、自由度の高い住宅建築ができます。
施工専門タイプ
施工専門タイプは施工業務に特化したタイプです。住宅設計に関しては、別の設計士に外注して対応します。
フランチャイズタイプ
フランチャイズタイプは、大手ハウスメーカーや住宅会社の依頼を受けて施工を担当します。お客さんと直接的に関わる機会が少ない点が特徴です。

いずれのタイプも、一戸建て住宅の新築やリノベーションに多く携わっています。しかし、中には「竹中工務店」のような大規模工事を請け負う工務店も存在します。現在ではホテルや商業施設といった住宅以外の建築例をもつ工務店も、はじめは住宅建築からスタートしている可能性があります。

関連記事:工務店ができることとは?工務店の概要からハウスメーカーとの違いまで

2-1.建設会社とは?

建設会社とは、建築工事や塗装工事など、建設に関わる工事を総合的に請け負う業者を指します。建設業法では、建設に関する業務が29種類に分類されており、複数の業務に対し営業許可を得ている点が特徴です。

出典:e-Gov「建設業法」

一般的に、建設会社ではマンション・寮・ホールなど、住宅よりも大規模な建築物を請け負って施工します。特にデザイン性の高い建造物は、大手設計会社が担当している場合が多いでしょう。実際の事例として、大手建設会社である「清水建設」や「鹿島建設」の主な制作実績を紹介します。

清水建設の制作実績は以下の通りです。

  • CITY TOWER OSAKA HONMACHI
  • ブランズ六本木 ザ・レジデンス
  • 星稜中学校・高等学校 総合寮「GROW DORM」

他多数

出典:清水建設「施工実績の検索結果一覧」

続いて、鹿島建設の制作実績は以下の通りです。

  • 沖縄アリーナ
  • イオンモール白山
  • 日立オリジンパーク

他多数

出典:鹿島建設「鹿島の実績紹介」

上記のように、普段目にすることが多い建物は建設会社によって施工されたものと言えます。

まとめ

工務店と建設会社の2つに明確な定義はありません。しかし、工務店が一戸建て住宅の建築・リノベーションをメイン業務としていることに対し、建設会社はビルやダムなど大規模な建築物の施工をメインとしています。

工務店にはいくつかのタイプが存在しており、それぞれで特徴も異なるため、自分が建てたいマイホームに合う工務店を選ぶことが大切です。