住まいの知識

家を建てる際にかかる費用相場は?内訳や費用を抑えるポイントも

家を建てる際にかかる費用相場は?内訳や費用を抑えるポイントも

多くの方が、家を建てる際に最も気になる点として「費用」を挙げます。一方で、理想の家の外観や間取り、素材などはイメージできても、具体的な費用の相場は分からないという方は少なくありません。

この記事では、家を建てる際にかかる費用相場から、費用の内訳、建てられる家の違いまでを詳しく解説します。家を建てる費用を抑えるポイントにも言及するため、家づくりのお金について疑問や不安を持つ方は、ぜひ参考にしてください。

1.家を建てる際にかかる費用相場は?

下表は、フラット35利用者調査による、注文住宅と土地付き注文住宅の購入にかかる所要資金と住宅面積の全国平均をまとめたものです。

住宅種別 所要資金 住宅面積
注文住宅3,543万円124.4m2
土地付き注文住宅4,397万円111.1m2

出典:住宅金融支援機構「2020年度フラット35利用者調査」

注文住宅と土地付きの注文住宅には、所要資金に大きな開きがあります。特に首都圏では土地代付き注文住宅の方が高い傾向が見られます。

なお、相場はエリアによっても異なるため注意が必要です。特に首都圏、近畿圏、東海圏の所要資金は、注文住宅、土地付き注文住宅のいずれにおいても全国平均を大きく上回ります。自分の予算と希望の地域について確認しましょう。

2.家を建てる際にかかる費用の内訳

家を建てる際に、同じ設計の住宅を購入した場合も、建てるエリアが異なれば、合計金額に大きな差が出ることがあります。また、家を建てる際にかかる諸費用など、普段馴染みのない項目に戸惑うこともあるでしょう。

ここでは、家を建てる際にかかる費用の内訳を解説します。

2-1.土地代

土地代には地価が大きく影響します。地価とは国が公表している各地の「土地価格の目安」のことです。地価の情報は国土交通省のデータベースサイト「土地総合情報システム」で確認するほか、物件の検索サイトや工務店、ハウスメーカーに問い合わせることで確認できます。

参考:土地総合情報システム

下表は主要都市圏における住宅地の価格と変動率です。

主要都市圏 最高価格(令和3年) 前年比平均変動率
(令和3年)
首都圏4,870,000円/m30.1%
近畿圏650,000円/m3▲0.3%
東海圏1,200,000円/m30.3%

出典:大阪市「令和3年都道府県地価調査結果について」

土地代は主要都市ほど上昇傾向にあり、現在も全体的に緩やかに伸びています。平均地価は首都圏の千代田区や港区が特に高いことで知られています。なお首都圏において、東京都23区では地価が高騰しているものの、郊外では下降傾向であるという特徴があります。

出典:東京都「令和3年東京都基準地価格の概要」

地域や場所によっては地価が変動することも考えられるため、購入のタイミングには注意が必要です。

2-2.建物代

建物代は、家を建てる費用の大半を占めます。首都圏などでは地価が高く、費用総額に大きな影響を及ぼすものの、多くのエリアでは建物代が費用総額を左右します。

フラット35の調査によると、近年住宅の延べ床面積は減少傾向にある一方で、注文住宅の価格は上昇しており、結果的に坪単価も上がっていると言えます。

出典:住宅金融支援機構「2020年度フラット35利用者調査」

坪単価とは、家を建てる際、1坪あたり費用がいくらかかったかを示すもので下記の式で算出されます。

本体工事費÷延べ床面積=坪単価

本体工事費が、3,600万円、延べ床面積が60坪の場合、坪単価は60万円となります。なお、1坪は約3.31m3とされていることが一般的です。

また、坪単価の工事費や延べ床面積の数値については、業者によって算出方法が異なります。建物代を検討する際のひとつの指標として考慮し、詳しい内訳は各業者に確認するとよいでしょう。

2-3.諸費用

家を建てる費用には諸費用も含まれます。諸費用は主に事務的な費用や税金のことで、登記費用などの手数料や印紙代などが該当します。登記費用は、建物が完成した後に所有権を保存するために支払う費用です。住宅ローンの抵当権設定にかかる申請手数料も登記費用に該当します。

印紙は契約書などで手数料の支払い証明等に使用されます。各種手数料や仲介料なども諸費用です。なお、家を建てた後は、不動産取得税と固定資産税という税金が課せられるため、あわせて確認しておくとよいでしょう。

3.費用によって建てられる家はどう変わる?

土地を除く建物の部分の金額は施工プランによって大きく異なります。オプションや間取りによっては多様な価格での建設が可能です。

  • 1000万円台で建てられる家
    予算を抑えつつ注文住宅に住みたいと考える人向けです。全体的にシンプルな造りを意識した家を建てることができます。例えば外壁や屋根は複雑にならないように配慮し、1階と2階の床面積を揃えるなど、間取りも極力凝ったものにならないように気をつけることがポイントです。
  • 2000万円台で建てられる家
    こだわりの場所を数点取り入れたい人向けです。平均的な価格より予算を落とす分、どこでコストカットするか配分を考える必要があります。住宅そのものの価格を抑え、後から配置する家具や家電にこだわることも可能です。
  • 3000万円台で建てられる家
    平均価格に近く、自分のイメージに近い家を建てることができます。明るい吹き抜け、洋風の外観、内装に手を加えるなど、幅広い家づくりが可能です。また、設備も高いグレードのものを取り入れられます。エアコン、床暖房、電動シャッターなどを検討するのもおすすめです。

予算が高ければ高いほど、充実した設備の住宅を建てることができます。一方で、低予算のシンプルな家でも間取りや、内装のアレンジによっては暮らしやすさを実現することが可能です。家づくりを検討する際は、暮らしやすさと予算の双方の視点から考えることが大切です。

4.家を建てる費用を抑えるためのポイント

家を建てる費用相場を把握した上で、できるだけ価格を抑えたい方も多いでしょう。ここでは、家を建てる費用を抑えるためのポイントを2つ紹介します。

  • 仕様や設備のコスト配分にメリハリをつける
    内装や建具などの仕様や、キッチンや浴室などの設備は多岐にわたり、グレードが存在します。グレードは費用に影響するため、こだわりたい部分にはお金をかけ、目立たない部分は安いものを使用するなど、コスト配分にメリハリをつけましょう。
  • 建物の構造をシンプルにする
    部屋数を減らし、できるだけ壁をなくしたシンプルな構造にすると、材料費などを抑えられます。また、トイレや浴室などの水回りの設備を集中させる方法もおすすめです。水回りには配管設備が必要であり、配管同士が離れると工事費が割高となります。できるだけ、配管同士が近くなる間取りとなるよう設計しましょう。

ただし、建物の形状や壁の配置は耐震性や耐久性などに密接に影響します。コスト削減を重視しすぎると、安全性に不安が生じたり、住みづらくなったりする恐れがあります。結果的にリフォームが必要になれば、想定外の出費となる可能性もあるでしょう。

家を建てる際はあらかじめ、最低限お金をかけたい安全性に関わる部分や、生活の中で優先度の高い部分を明確にしておくことが大切です。そのためには、信頼できる工務店を選び、費用や安全性についてしっかりと相談しましょう。

まとめ

家を建てる費用相場は、土地なしの場合約3,500万円、土地付きの場合約4,400万円と言われており、土地の有無によって大きく異なります。地価はエリアによって差があるため、家を建てたい地域の相場を把握することが大切です。

しかし、理想の家を予算内で建てたい場合に、どのようにコストを配分すればよいか悩む方もいるでしょう。家を建てる予算や費用にお悩みの場合は、複数の業者に見積もりを依頼することがおすすめです。