工務店選びの知識

【工務店の断り方】断り方の方法・コツ・注意点などを解説!

【工務店の断り方】断り方の方法・コツ・注意点などを解説!

住宅を建てる上では、多くの人が複数の工務店に足を運び、価格や条件などを比較検討しています。比較検討して契約する工務店を決めた後は、依頼しない工務店に断りを入れる必要があります。しかし、「断りを入れることに罪悪感を抱く」など、断り方について悩む人は珍しくありません。

当記事では、工務店に断りを入れるコツやおすすめの方法などを解説します。断り方で押さえるべき注意点も紹介するため、「なるべく穏便に断りを入れたい」と考えている人は参考にしてください。

1.工務店の断り方に悩む人は多い?

いくつかの工務店に注文住宅の見積書を依頼し、本命以外の業者へ断りを入れる際に「断りづらい」と悩む人は多くいます。「電話で断るのはマナー違反なのか」など、細かな点で疑問や不安を抱くケースが見られます。

工務店に断りを入れるときは、曖昧にせずはっきりと意思を伝えることが大切です。他の工務店に決まったにもかかわらず「まだ迷っているから」「見積金額が予算オーバーかもしれない」などと伝えると、断り切れずに話が続く場合もあります。

「せっかくよくしてもらったのに断りづらい」と心苦しく思う場合、「工務店側は断られることに慣れている」と考えると、心理的にも楽になるのではないでしょうか。1件断られたからといって、工務店側が長期間引きずるようなことはありません。

関連記事:工務店選びで重視したいポイントとは?選ぶ際の流れも紹介!

関連記事:ハウスメーカーの選び方|家を建ててから後悔しないためのポイントも

関連記事:工務店に対する契約解除は可能?違約金の詳細からよくあるQ&Aまで

2.工務店の断り方で生かせるコツ3つ

何がいけなかったのか正直な理由を含めて工務店側に断りを入れることは、相手にとって今後の対応方法や運営を考え直す1つの経験となります。工務店側の成長のチャンスにつながるため、依頼主が「断りにくい」と感じる必要はありません。

ここでは、工務店の断り方で生かせるコツを3つ紹介します。

2-1.断る理由を正直に話す

断りを入れる工務店には、断る理由に嘘をつかず正直に話すことが大切です。断ろうと決めた背景には、費用やデザインなどさまざまな理由があるでしょう。中には、本当の理由を伝えることにためらいを感じ、嘘をついて断ろうとする人もいます。

しかし、嘘の理由で断ろうとした際は、工務店側の提案(特別な値下げなど)で条件をクリアする可能性があります。より断りづらい状態にならないよう、理由は正直に伝えることが1番です。

2-2.「他社との契約が決まった」と伝える

工務店側が1番諦めやすい理由は「他社との契約が決まった」と言われることです。家はいくつも購入するものではないため、他社との契約が決まった旨を伝えれば「他社で決まったのであれば仕方ない」と理解してもらえることがほとんどです。

しかし、「他社に見積もりをもらっている」「まだ検討中で時間がかかる」など、あいまいな言葉を伝えると営業が続く可能性もあります。工務店に過度な期待をさせることがないよう、契約が決まったことを正直に伝えましょう。

2-3.感謝の気持ちを添える

断りを入れる工務店に感謝している場合は、素直に気持ちを伝えてもよいでしょう。工務店の営業を断るときは正直に理由を伝えなければなりませんが、威圧的な態度で強気に出たほうがよいという意味ではありません。

好印象だった対応や提案を素直に伝えることで、工務店側のモチベーション向上や成長につながります。直接的な契約に結びつかなくても、感謝の気持ちを伝えれば工務店側は前向きな気持ちで諦めることが可能です。

3.工務店の断り方の方法

工務店の断り方の方法には、下記の3つがあります。

  • 直接会って断る
  • 電話で断る
  • メールで断る

基本的には、電話がもっとも理想的な断り方です。しかし、工務店との関係性や話の進み具合によっては、対面やメールのほうが適している場合もあります。現在の状況を踏まえてどの方法で断るか選択しましょう。

ここでは、3つの断り方について詳しく解説します。

3-1.直接会って断る

「少しでも誠意を見せて断りたい」という場合、工務店の営業マンに直接会って断る人がいます。しかし、絶対に断るという気持ちが固まっている場合は、直接会って話す方法は避けるほうが無難です。

直接会う約束をすると、工務店側は条件に合うものを一生懸命考えたり、新しい提案をしたりといった対策をします。お互いの時間や労力を無駄にしないよう、断る意志が強いときは対面以外の方法で断りましょう。

まだ工務店選びに迷っている場合のみ、対面で話す場を設けることが効果的です。もう1度じっくりと希望の家について話し合うことで、工務店側から納得できる条件を提案される可能性があります。

3-2.電話で断る

電話で工務店に断りを入れる人もいます。特に親しくしていた工務店の場合、会って断ることにためらいを感じる人は多いため、ある程度話が進んでいれば電話で断る方法が最適です。

電話で断る場合は「家族と相談した結果、他の工務店と契約することにしました。これまでいろいろとお世話になりました」のように、内容を簡潔に話しましょう。

また、営業マンからどこの工務店に決めたのか聞かれることもあります。契約した工務店の情報を教えたくない場合は、「知人が紹介してくれた会社です」などと濁しても構いません。

3-3.メールで断る

簡単に話をした程度の工務店には、メールで断ることも1つの方法です。メールでは顔の表情や声で気持ちを伝えられないため、少し丁寧にメールの文章を作成しましょう。

「家族と協議した結果、今回は知人の働く工務店と契約することといたしました。○○様には相談の段階からさまざまなご提案をいただき、大変参考になりました。心より感謝申し上げます。」など、電話と同様に内容はシンプルに伝えましょう。

4.工務店の断り方で押さえるべき注意点3選

工務店に断りを入れる際、菓子折りを用意する人も一定数います。しかし、工務店側は仕事として依頼主と接しているため、菓子折りがなくても誠意を持って断るだけで十分です。その他、下記の点にも注意しましょう。

  • 早い段階で断りを入れる
  • 感情に流されない
  • 折り返しの電話には出ない

ここでは、注意点の詳細について解説します。

4-1.早い段階で断りを入れる

断ることを決めた段階で、早めに工務店へ連絡しましょう。断りの連絡をしない限り、工務店側は契約のチャンスがあることを期待しています。次回の打ち合わせ日程が決まっている際は、打ち合わせの前までに連絡することが重要です。

また、「親切にしてもらったから断りにくい」と考え、自然消滅を期待して連絡を放置することはNGです。工務店側の気持ちを考え、電話やメールなど連絡しやすい方法で断るようにしてください。

4-2.感情に流されない

工務店に断りを入れるときは、感情に流されないことが大切です。親身に相談に乗ってもらった工務店の営業マンに対しては、気持ちが揺らぐこともあるでしょう。

しかし、営業マンの人柄で契約する工務店を決めると、建築途中や住み始めた後になって後悔する場合があります。感情に流されず、予算やプランなどが希望に沿っているかを最優先に考えて契約する工務店を選んでください。

4-3.折り返しの電話には出ない

すでに断りを入れた工務店から電話がかかってきても、基本的に出る必要はありません。メールで断りを入れた工務店から連絡がくる場合は「他の工務店と契約しましたので、今後は連絡をご遠慮ください。」と再度メールで断りましょう。

複数回メールで断りを入れても電話がかかってくるときは、営業担当者以外の責任者に連絡する手段もあります。

まとめ

納得して暮らせる家づくりを実現するためには、複数の工務店を比較することが欠かせません。しかし、契約しない工務店に対する連絡は、多くの人が罪悪感を抱く行為であることも事実です。

断りにくい気持ちがあっても、契約する工務店を決めた段階で断りの連絡をすることが、お互いのためになります。気持ちが揺らぎやすい対面はなるべく避け、電話やメールで済ませましょう。感情に流されないよう注意しつつ、感謝の気持ちも忘れずに断りを入れることが肝心です。