自宅のリフォーム工事を考えており、工務店とリフォーム会社のどちらに依頼するべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。自分の希望を叶えてくれるのはどちらなのか、工務店とリフォーム会社それぞれの特徴を知って判断する必要があります。
当記事では、工務店とリフォーム会社の違いやメリットから、工務店・リフォーム会社の決め方まで紹介します。納得のいくリフォームをしたいと考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
1.工務店とリフォーム会社の違いとは?
「工務店」とは、新築をメインで扱い、技術力があり知識が豊富な職人を抱えている会社のことです。最近はリフォームに力を入れている工務店も増え、経験値が高い職人によって高品質な工事が期待できます。
一方で「リフォーム会社」とは、新築は扱わず、リフォームに特化した対応をする会社のことです。小さな工事から頼みやすく、希望に合わせてプランを検討してくれます。ただし、自社の職人を抱えていることは少なく、仕上がりの質にバラつきがでる可能性があります。
以下の表は、工務店とリフォーム会社の特徴を比較したものです。コスパの良さや施工品質では工務店、デザインではリフォーム会社に軍配が上がります。
工務店 | |
---|---|
会社規模 | 少人数で家族経営が多い |
コストパフォーマンス | 宣伝費や人件費にお金がかかっていないため、工事コストは安く済む |
施工品質 | 技術力があるため、高い品質が期待できる |
デザイン | デザイン性の高い提案は苦手である |
リフォーム会社 | |
---|---|
会社規模 | 大人数で営業部・総務部など組織分けされている |
コストパフォーマンス | 宣伝費や中間マージンがかかるため、割高になりやすい |
施工品質 | 下請け業者による作業のため、品質にバラつきがある |
デザイン | デザイナーがいるため、おしゃれな提案ができる |
工務店はデザインが苦手な傾向にありますが、中にはデザインを得意とする会社もあります。リフォーム会社は品質が安定しないため、なるべく施工実例や評判を確認してから依頼するようにしましょう。
1-1.リフォーム会社の種類
一口にリフォーム会社といっても、工事の得意分野などによっていくつかの種類に分けることができます。以下では、リフォーム会社の主な種類について紹介します。
●ハウスメーカー系のリフォーム会社
ハウスメーカー系のリフォーム会社は、知名度が高く安心感があるのがウリです。会社規模が大きく、対応エリアが全国に及ぶため相談に行きやすいメリットがあります。一方で、CMなどに宣伝費をかけたり、営業人件費がかかったりするため、工事費用は比較的高くなる傾向です。また、工事は外部委託するケースが多く、細かな対応をしてもらえないこともあります。
●リフォーム専門に特化したリフォーム会社
新築工事は扱わず、リフォーム・リノベーションを専門とする会社です。リフォームに関する実績が豊富で、細かい要望にも対応できる技術力があります。北欧系のリフォームが得意な会社、和モダンが得意な会社など、各会社ごとに個性や得意分野が異なります。依頼する際は、各会社の施工例を確認し、イメージに一番近い会社を選ぶと良いでしょう。
●住宅設備系のリフォーム会社
住宅設備系のリフォーム会社とは、ユニットバス・トイレ・キッチンなど、住宅設備を製造販売している会社のことです。自社設計の設備に関するリフォームが得意で、アフターサポートも充実しています。ただし、設備のメーカーは1つに限定され、他社メーカーの設備を採用することができないという特徴もあります。
リフォーム会社同様に、工務店にもさまざまな種類があります。 下記のページでは、工務店の種類について紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
2.工務店にリフォームを依頼するメリット5つ
工務店にリフォームを依頼すると、以下の5つのメリットが得られます。
(1)アフターサポートが充実している
工務店は地域密着型が多く、リフォーム後もアフターサポートが充実しているのがメリットです。不具合やトラブルがあっても、地元工務店なら現場を見に来てもらいやすい傾向にあります。何かあったとき、対応までのスピードが速いのが工務店の特徴です。
(2)コストパフォーマンスに優れている
リフォームにあまり費用をかけたくないと考えている場合は、工務店にリフォームを依頼するのがおすすめです。リフォーム会社と違って広告費やデザイナーなどの人件費がかからないため、価格を安く抑えられます。
(3)大規模な間取り変更に対応できる
主に新築を扱う工務店は、建設業の許可を必ず持っているため、技術力の高い職人による工事を期待できます。そのため、壁を撤去して間取りを大きく変えるといったリフォームも得意です。工務店の中には耐震や断熱など、住まいの安全性・快適さを向上させるリフォームに力を入れている会社もあります。
(4)コミュニケーションが取りやすい
地域密着型の工務店は担当者がすぐに対応できるため、見積もりやプランの打ち合わせなど、コミュニケーションを取りやすいのが強みです。担当者だけでなく職人や工務店の社長と話せる機会もあり、工事にかかわる人の人間性を確認できるため、安心して工事を依頼できます。
(5)細かい仕様について融通が利く
工務店は工事や顧客管理のシステム化がされていない反面、直接職人と打ち合わせできるなど、融通が利きやすいメリットがあります。予算や希望を細かく伝えれば、希望に合ったプランを提案してくれるでしょう。現場と監督の連携もスムーズで、連絡漏れも発生しにくいです。
3.リフォーム会社にリフォームを依頼するメリット3つ
リフォーム会社にリフォームを依頼すると、以下の3つのメリットが得られます。
(1)相談しやすい
リフォーム箇所が一部分だけの小規模な工事にも対応しているため、小さなことでも相談しやすいのがメリットです。ショールームを活用したリフォーム相談会なども開催しており、はじめてリフォームを行う人でも足を運びやすいでしょう。日曜・祝日も営業している点も、相談に行きやすいポイントです。
(2)提案力が高い
リフォーム会社には建築士やデザイナーも在籍しており、提案力が高い傾向にあります。図面データやプレゼンボードなどを使って説明してくれるため、完成イメージが想像しやすいのが嬉しいポイントです。今風でおしゃれな提案も期待できるでしょう。
(3)システム化されている
リフォーム会社は受注件数が多いため、工事の進め方や顧客管理などがシステム化されている場合が多いです。きちんと手順を踏んでからの作業になるため工期は長くなりがちですが、見積もりから工事まで滞りなくスムーズに進められます。リフォーム後も工事内容や図面が社内で保管され、不具合があったときにすぐ対応してもらうことが可能です。
4.工務店とリフォーム会社の決め方
それぞれの特徴やメリットから、工務店にするべきか、リフォーム会社にするべきか選ぶ必要があります。しかし、さまざまなポイントを考慮しても、なかなか決められない場合もあるでしょう。そのような場合は、下記のポイントを決め手にすることもおすすめです。
- ・細かいリクエスト・こだわりを重視したい → 工務店
- ・規模の大きな会社の安心感を取りたい → リフォーム会社
工務店は仕様に制限がないところがほとんどのため、リフォーム会社では対応できない細かなリクエストでも叶えてくれる場合が多いです。リフォーム後のイメージが固まっており、こだわりを反映したい場合は工務店に依頼しましょう。また、特にこだわりがなくても、費用を抑えたいと考えているならば工務店がおすすめです。
ブランド力が強いところに依頼して安心感を得たい人には、リフォーム会社が向いています。設備や間取りなどがある程度決まっているため、リフォーム後のイメージがしやすいでしょう。
まとめ
工務店はコスパが良く高品質で、細かい要望を伝えられるのがメリットです。一方、リフォーム会社はデザインが得意で、大手メーカーという安心感があります。アフターサポートの有無やコミュニケーションの取りやすさなども考慮し、満足のいく住まいづくりができるほうを選びましょう。
工務店比較.netでは、工務店の選び方や家づくりのポイントについて紹介しています。リフォームについてもっと理解を深めたい場合は、ぜひ工務店比較.netの記事を参考にしてみてください。